女工哀史

 
 仕事の関係でよく深セン市や東莞市の工場へ出かけ
 ます。
 
 中国の会社と係わりを持ち始めてから既に15年以上
 が経過しています。その間、中休みもありますが、
 初めて中国の工場を訪問した時感じたのは、小さい
 頃に見た「ああ野麦峠」をほうふつとさせていまし
 た。この映画は、諏訪地方周辺農村部から集められ
 少女達は、山深い飛騨の山中の村々の貧しい農家の
 子供達で多くは半ば身売り同然の形で年季奉公に出
 された。女工さん達は、朝の5時から夜の10時ま
 で休みもほとんどなく過酷な労働に従事していた、
 よいうお話です。私も子供ながらに非常に切ない感
 覚を覚えました。
 
 その様な状況がここ中国の工場で、自分の目の前に
 広がっている事を、何だか妙な感じて見ていました。
 中国の工場で働いている女工さん達は、農作業で日
 に焼けたのか、顔はどす黒く、髪の毛はボサボサと
 いった井出達でした。社員食堂も見せてもらいまし
 たが、ちょっと私には食べられる様な感じではあり
 ません。近所の農家よりくず野菜を買ってきて、料
 理の材料にし、そして残飯は養豚業者に売っている。
 
 こんな感じでしたが、今では何処の工場へ行っても
 その姿を見る影もありません。工場で働いている女
 工さんの姿を見ると、髪の毛は茶髪でピアスや化粧
 もしています。携帯電話も結構持っていて、昔であ
 れば同郷の縁を頼りに職探しをしていたのが、携帯
 電話で情報交換に変わってきています。そのため、
 「あそこの工場は給与が50元高い!」なんて言う情
 報は携帯電話で即座に広まります。
 
 昔と比べて離職率が高くなったのも、携帯電話によ
 る所が大きい様です。
 
 また、多少お金に余裕が出来ると、女性はやはり化
 粧品に走るのですね。
 
 香港上場の 莎莎国際控股有限公司(0178)にも頑
 張って欲しいです。

 

 
 人気blogランキングへ
 
これら内容はあくまでも参考情報です。
この情報により発生した損失(利益)は
当方には何等責任はありません。
投資は自己判断にてお願いします。